NetCrunch 10 のトラブルと対処方法

 質問:

Q1: SNMP トラップを受信したときに、NetCrunchがアラートをあげるまで時間がかかります。
Q2: NetCrunch でノードにSNMP の監視を正しく設定しましたが、イベントログに「認証の失敗」エラーメッセージが現れます。なぜ「認証の失敗」メッセージが現れるのでしょうか。
Q3: SNMP で監視を行っているノードにおいて、SNMP の監視問題が発生しています。ネットワークサービスではSNMPはエラーなどは発生していないように見受けられます。
Q4: NetCrunch 上であるノードがDOWN と表示されています。しかし、NetCrunch 搭載サーバーからコマンドプロンプトで、対象ノードのIP アドレスにPING を行うと、そのノードから応答が得られます。
Q5: あるノードの監視において、ネットワークサービスのダウンが発生したのち、次の監視の時点でネットワークサービスのUPが発生することがあります。これはNetCrunch がネットワークサービスのダウンを誤検知したということなのでしょうか。
Q6: Web アクセスでログインしようとすると、「同時セッションが超過しています」と表示されます。他にWeb アクセスを利用しているマシンはありません。
Q7: NetCrunch をインストールしたサーバーのWindows イベントログに、定期的に「構成されているどのプロトコルをつかっても、DCOM がコンピューター *** と通信できませんでした。」と記録されます。
Q8: コンソールを利用するためのAdmin のパスワードが分かりません。
Q9: NetCrunch 搭載サーバー上のローカルのコンソールを起動しましたが、「接続エラー」と表示され、NetCrunch に接続できません。
Q10: NetCrunch で何らかの問題が発生してサポートセンターに問い合わせする際に必要な情報を教えてください。

 回答:

Q1: SNMP トラップを受信したときに、NetCrunch がアラートをあげるまで時間がかかります。
A1: SNMP トラップ受信時に、同じメッセージをまとめるための処理を行うようにデフォルトで設定されています。そのため、アラート発生までに若干のタイムラグが生じています。NetCrunch オプションにてSNMP トラップ受信時の同じメッセージをまとめる処理をはずすことや、時間を短くすることも可能です。
Q2: NetCrunch でノードにSNMP の監視を正しく設定しましたが、イベントログに「認証の失敗」エラーメッセージが現れます。なぜ「認証の失敗」メッセージが現れるのでしょうか。
A2: 「認証の失敗」メッセージは、SNMPエージェントに対して外部から無認可アクセスが起こった際に現れます。監視対象のSNMPエージェントが、NetCrunch に対してSNMP トラップで「認証の失敗」を通知しているものと考えられます。
Q3: SNMP で監視を行っているノードにおいて、SNMP の監視問題が発生しています。ネットワークサービスではSNMPはエラーなどは発生していないように見受けられます。
A3: インターフェース数の多い大規模スイッチやSNMP での監視項目が多いデバイスにおいて、データの収集ができなくなるという事例がございます。データ量や機器側の応答時間などが原因で、監視間隔内に必要な全てのSNMP MIB データを取得しきれず、パフォーマンスビュー上のデータが途切れたり、監視問題が発生することがございます。 この場合、SNMP を使用する監視(イベント、レポートなど)を少なくすることや、監視間隔を広げることを提案しております。イベントやレポートについては、[ツール]→[設定]→[アラート&レポート]にて監視パックの編集が行えます。監視間隔は、ノードを右クリック→[ノードの設定]→[監視]タブにて設定できます。
また、ノードを右クリック→[ノードの設定]→[監視]タブの[SNMP]の項目に、[インターフェース]という設定がございます。こちらはノードを右クリック→[ステータス]→[インターフェース]タブに表示されるトラフィック監視を指しております。SNMP を利用しておりますので、不要な場合には無効化をご検討ください。
Q4: NetCrunch 上であるノードがDOWN と表示されています。しかし、NetCrunch 搭載サーバーからコマンドプロンプトで、対象ノードのIP アドレスにPING を行うと、そのノードから応答が得られます。
A4: 問題のノードの設定(プロパティ)にて、[プロパティ]タブの[識別]をご確認ください。DNS 名が設定されている場合、NetCrunch からDNS 名での名前解決ができていない可能性がございます。
Q5: あるノードの監視において、ネットワークサービスのダウンが発生したのち、次の監視の時点でネットワークサービスのUPが発生することがあります。これはNetCrunch がネットワークサービスのダウンを誤検知したということなのでしょうか。
A5: ノードから応答が得られる前に、タイムアウトとなった可能性がございます。該当するネットワークサービスのタイムアウトなどの設定を変更をご試行ください。
ノードを右クリック→[ノードの設定]→[監視]タブを開き、[ネットワークサービス]の項目にあるネットワークサービスをクリックします。開いたウィンドウにて[監視パラメータの変更]をクリックしますと、タイムアウトやリピートカウント、補足リピートカウントの設定を変更することができます。
Q6: Web アクセスでログインしようとすると、「同時セッションが超過しています」と表示されます。他にWeb アクセスを利用しているマシンはありません。
A6: リモートアクセスライセンスは、Web アクセス以外にも、リモートで使用しているコンソールとコネクションブローカー、GrafCrunch もカウントされます。また、Web アクセスをログアウトせずに終了しますと、セッションが切断されずに保持されますのでご注意ください。
リモートアクセスの利用状況は、コンソールのメインメニュー→[ツール]→[リモートセッション]にてご確認いただけます。「Admin 127.0.0.1 (3)」の表示は、NetCrunch 搭載サーバー上のローカルのコンソールセッションです。それ以外のセッションについては、リモートアクセスにカウントされます。
Q7: NetCrunch をインストールしたサーバーのWindows イベントログに、定期的に「構成されているどのプロトコルをつかっても、DCOM がコンピューター *** と通信できませんでした。」と記録されます。
A7: 当該のログとNetCrunch が関連する事例として、NetCrunch でインベントリ機能が有効化されている場合に出力される場合がございます。 インベントリは、Windows エージェントレス監視を使用して監視対象のWindows マシンからソフトウェア情報などを収集する機能です。デフォルトでは機能が有効になっており、毎日データの収集を行っております。インベントリの機能を使用していない場合には、NetCrunch の負荷の軽減のため、機能を無効化することを推奨しております。
ノードを右クリック→[ノードの設定]→[監視]タブにて、[Windows]の項目にある[インベントリ]をクリックします。開いたウィドウにて画面左上にあるアイコンをクリックしますと、有効/無効を切り替えることができます。
Q8: コンソールを利用するためのAdmin のパスワードが分かりません。
A8: Admin のパスワードが分からない場合、nccli.exe を使用してパスワードをリセットすることができます。nccli.exe は、NetCrunch のインストールフォルダ内に用意されています。
コマンドプロンプトから「nccli.exe reset-admin-password」を実行し、パスワードをリセットします。リセット後、コンソールを起動し、ユーザー名をAdmin、パスワードを空欄に設定してログインしようとしますと、パスワードの設定画面が表示されます。
Q9: NetCrunch 搭載サーバー上のローカルのコンソールを起動しましたが、「接続エラー」と表示され、NetCrunch に接続できません。
A9: NetCrunch 搭載サーバーのWindows のサービスの一覧にて、「AdRem NetCrunch Server」のサービスの状態が実行中になっているかご確認ください。
また、NetCrunch のデータ保管フォルダが存在するドライブに空き容量が不足していないかご確認ください。空き容量が不足している場合、NetCrunch が異常終了する場合や、アトラスが破損する場合がございます。
Q10: NetCrunch で何らかの問題が発生してサポートセンターに問い合わせする際に必要な情報を教えてください。
A10:

お問い合わせの際、初めに以下のログをご送付いただきますと幸いです。また、エラーメッセージなどが出力されている場合には、エラーのスクリーンショットをあわせてご送付ください。

  • Windowsイベントログ
  • NetCrunchをインストールしたサーバーのWindowsイベントログのうち、アプリケーション、システム、NetCrunchの各ログを、.evtxファイルに保存の上、ご送付ください。
  • NCDiagのログ
  • NetCrunchのインストールフォルダ配下に「NcDiag.exe」がございます。「NcDiag.exe」を実行しますと、[NetCrunch Diagnostics]ウィンドウが表示されますので、[Export]にてファイルを保存の上、ご送付ください。
    ※デフォルトインストール時のインストールフォルダは下記のとおりです。
     C:\Program Files\AdRem\NetCrunch\Server\10.0
  • サーバーステータス
  • NetCrunchのコンソールにて、[ネットワークアトラス]→[サーバーステータス]タブにて[詳細表示]をクリックした上で[ファイルに保存]をクリックし、サーバーステータスの情報をファイルに保存の上、ご送付ください。
    ※[詳細を隠す]が表示されている場合は、既に[詳細表示]が選択されている状態です。
発生した事象や調査状況によって、追加で情報の提供を依頼する場合がございますのであらかじめご了承ください。なお、発生した事象に関して製造元での調査対象のバージョンは、最新ソフトウェアバージョンのみ対象となりますのでご注意ください。最新ソフトウェアバージョンは、サポートページにてご確認いただけます。