NetCrunch 8 のトラブルと対処方法

 質問:

Q1: ライセンスをインストールできません。
Q2: 保守契約を更新しましたが、NetCrunchのバージョン情報に表示される保守契約情報が更新前の情報になっています。
Q3: SNMPトラップを受信したときに、NetCrunchがアラートをあげるまで時間がかかります。
Q4: NetCrunchでノードにSNMPの監視を正しく設定しましたが、イベントログに「認証の失敗」エラーメッセージが現れます。なぜ「認証の失敗」メッセージが現れるのでしょうか。
Q5: 詳細タブのNWインターフェース欄で、ある機器のNWインターフェースは1つしか持っていないのに、NetCrunchでは2つあると認識されます。
Q6: SNMPで監視を行っているノードにおいて、「SNMP使用不可」という監視エラーが発生しています。ネットワークサービスではSNMPはエラーなどは発生していないように見受けられます。
Q7: NetCrunch上であるノードがDOWNと表示されています。しかし、NetCrunch搭載サーバーからコマンドプロンプトでPINGを行うと、そのノードから応答が得られます。
Q8: あるノードの監視において、ネットワークサービスのDOWNが発生したのち、次の監視の時点でネットワークサービスのUPが発生することがあります。これはNetCrunchがネットワークサービスのDOWNを誤検知したということなのでしょうか。
Q9: Webアクセスでログインしようとすると、「同時セッションが超過しています」と表示されます。他にWebアクセスを利用しているマシンはありません。
Q10: NetCrunchをインストールしたサーバーのWindowsイベントログに、定期的に「構成されているどのプロトコルをつかっても、DCOMがコンピューター *** と通信できませんでした。」と記録されます。

 回答:

Q1: ライセンスをインストールできません。
A1: ライセンスをインストールする際、選択するファイルはライセンスファイル(***.als)のみですが、同じフォルダ内にアクティベートキー(Activate.key)が保存されている必要がございます。
Q2: 保守契約を更新しましたが、NetCrunchのバージョン情報に表示される保守契約情報が更新前の情報になっています。
A2: 保守契約を更新されますと、新しいライセンスファイルがMyAdRem上にアップロードされます。新しいライセンスファイルをNetCrunchにインストールすることで、現在の保守契約情報がNetCrunch上に表示されます。
なお、新しいライセンスファイルが提供されるのは、保守契約更新時の最新のメジャーバージョンに対してとなります。
Q3: SNMPトラップを受信したときに、NetCrunchがアラートをあげるまで時間がかかります。
A3: SNMPトラップ受信時に、同じメッセージをまとめるための処理を行うようにデフォルトで設定されています。そのため、アラート発生までに若干のタイムラグが生じています。
NetCrunchオプションにてSNMPトラップ受信時の同じメッセージをまとめる処理をはずすことや、時間を短くすることも可能です。
Q4: NetCrunchでノードにSNMPの監視を正しく設定しましたが、イベントログに「認証の失敗」エラーメッセージが現れます。なぜ「認証の失敗」メッセージが現れるのでしょうか。
A4: 「認証の失敗」メッセージは、SNMPエージェントに対して外部から無認可アクセスが起こった際に現れます。監視対象であるSNMPエージェントが、NetCrunchに対してSNMPトラップで「認証の失敗」を通知しているものと考えられます。
Q5: 詳細タブのNWインターフェース欄で、ある機器のNWインターフェースは1つしか持っていないのに、NetCrunchでは2つあると認識されます。
A5: NetCrunchはMIBに格納されているデータをそのまま表示するため、対象機器に何のMIBデータが搭載されているかに依存します。NIC1枚の構成の場合、Loopbackインターフェースを含めてMIBデータは2つある場合が多いので、その場合は両方の情報を表示します。
Q6: SNMPで監視を行っているノードにおいて、「SNMP使用不可」という監視エラーが発生しています。ネットワークサービスではSNMPはエラーなどは発生していないように見受けられます。
A6: インターフェース数の多い大規模スイッチやSNMPでの監視項目が多いデバイスにおいて、データの収集ができなくなるという事例がございます。データ量や機器側の応答時間などが原因で、監視間隔内に必要な全てのSNMP MIBデータを取得しきれず、パフォーマンスビュー上のデータが途切れたり、監視エラーとして「SNMP使用不可」などと表示されます。
この場合、SNMPを使用する監視(イベント、レポートなど)を少なくすることや、監視間隔を広げることを提案しております。イベントやレポートについては、[ツール]→[設定]→[アラート&レポート]にて監視パックの編集が行えます。監視間隔は、ノードを右クリック→[ノードの設定]→[監視]タブにて設定できます。
また、ノードを右クリック→[ノードの設定]→[監視]タブの[SNMP]の項目に、[インターフェース]という設定がございます。こちらはノードを右クリック→[ステータス]→[インターフェース]タブに表示されるトラフィック監視を指しております。SNMPを利用しておりますので、不要な場合には無効化をご検討ください。
Q7: NetCrunch上であるノードがDOWNと表示されています。しかし、NetCrunch搭載サーバーからコマンドプロンプトでPINGを行うと、そのノードから応答が得られます。
A7: 問題のノードの設定(プロパティ)にて、[プロパティ]タブの[識別]をご確認ください。DNS名が設定されている場合、NetCrunchからDNS名での名前解決ができていない可能性がございます。
Q8: あるノードの監視において、ネットワークサービスのDOWNが発生したのち、次の監視の時点でネットワークサービスのUPが発生することがあります。これはNetCrunchがネットワークサービスのDOWNを誤検知したということなのでしょうか。
A8: ノードから応答が得られる前に、タイムアウトとなった可能性がございます。該当するネットワークサービスのタイムアウトなどの設定を変更をご試行ください。
ノードを右クリック→[ノードの設定]→[監視]タブを開き、[ネットワークサービス]の項目にあるネットワークサービスをクリックします。開いたウィンドウにて[監視パラメータの変更]をクリックしますと、タイムアウトやリピートカウント、補足リピートカウントの設定を変更することができます。
Q9: Webアクセスでログインしようとすると、「同時セッションが超過しています」と表示されます。他にWebアクセスを利用しているマシンはありません。
A9: リモートアクセスライセンスは、Webアクセス以外にも、リモートで使用しているアドミニストレーションコンソールとコネクションブローカーもカウントされます。それらの機能の利用状況をご確認ください。また、Webアクセスをログアウトせずに終了しますと、セッションが切断されずに保持されます。[ツール]→[プロフィール]→[ユーザーとグループ]から、Webアクセスステータスをご確認ください。Webアクセスに関しては、画面上から、強制的に切断することも可能です。
Q10: NetCrunchをインストールしたサーバーのWindowsイベントログに、定期的に「構成されているどのプロトコルをつかっても、DCOMがコンピューター *** と通信できませんでした。」と記録されます。
A10: 当該のログとNetCrunchが関連する事例として、NetCrunchでインベントリ機能が有効化されている場合に出力される場合がございます。
インベントリは、Windowsエージェントレス監視を使用して監視対象のWindowsマシンからソフトウェア情報などを収集する機能です。デフォルトでは機能が有効になっており、毎日データの収集を行っております。インベントリの機能を使用していない場合には、NetCrunchの負荷の軽減のため、機能を無効化することを推奨しております。
ノードを右クリック→[ノードの設定]→[監視]タブにて、[Windows]の項目にある[インベントリ]をクリックします。開いたウィドウにて画面左上にあるアイコンをクリックしますと、有効/無効を切り替えることができます。